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属人化を防ぐ“引継ぎテンプレ”の作り方|明日から回る業務設計のコツ

MASUTO.inc 編集部

属人化の正体は「手順」ではなく「判断」と「例外」にある

引継ぎが失敗する典型はこれです。

  • 手順はある:ログイン→クリック→入力…は書いてある
  • でも止まる:「この時どっちを選ぶ?」「例外の時どうする?」が書いてない
  • さらに困る:連絡先・権限・更新頻度・成果物の置き場所が散らばっている

だから、属人化を潰す引継ぎテンプレは「手順書」より先に、判断と例外を回収する設計が必要です。

ここで大事なのは“完璧なマニュアル”より、新人が詰まる箇所を先回りして塞ぐテンプレです。


引継ぎテンプレの結論:まずは「1枚で全体→詳細はリンク」で作る

おすすめの構造はこれ。

  • 1枚目(サマリー):業務の全体像・優先順位・何がゴールか
  • 2枚目以降(詳細):手順、チェックリスト、判断基準、例外、過去事例
  • リンクで束ねる:フォルダ、Notion、Googleドキュメント、スプレッドシートなど

“引継ぎ=長文ドキュメント”にすると、読まれない+更新されないので、最初の1枚で迷子を防ぐのがコツ。


【テンプレ】属人化を防ぐ引継ぎテンプレ(コピペOK)

ここからコピペして使えます(Notion / Googleドキュメント推奨)。


0. この引継ぎのゴール(最重要)

  • この業務の目的(何のためにやる?)
  • 成果物(何が出来上がればOK?)
  • 品質基準(合格ライン)
  • 優先順位(忙しい時に守る順)
「目的 → 成果物 → 品質基準 → 優先順位」の流れの1枚図

1. 業務の全体像(1枚で)

  • 業務名
  • 実施頻度(毎日/毎週/毎月/都度)
  • 所要時間目安
  • 依頼元/関係者
  • 前工程(入力はどこから来る?)
  • 後工程(誰の何につながる?)

2. 置き場所・リンク集(迷子防止)

  • メインフォルダ:URL
  • 成果物(納品物):フォルダURL
  • 過去事例(成功/失敗ログ):URL
  • 参考資料:URL
  • テンプレ/ひな形:URL

3. 権限・アカウント・ツール(止まる原因No.1)

  • 使用ツール一覧
  • ログイン情報の管理場所(※パスワードは本文に書かない)
  • 必要権限(管理者/編集者/閲覧)
  • 申請先(誰に言えば付与される?)
  • 2段階認証の引継ぎ方法
「ツール名|用途|権限|管理者|申請先|更新頻度」の一覧表

4. 手順(チェックリスト型で)

長文説明より、チェックボックスが強い

各手順に追記

  • 目的(なぜそれをやる?)
  • 失敗しやすいポイント
  • 完了条件(何を見て終わり?)

5. 判断基準(属人化の核心)

  • 分岐条件Aのとき:やること
  • 分岐条件Bのとき:やること
  • 迷ったら見る指標(例:CVR / CPA / 返信率 / 納期)
  • 相談する基準(例:〇〇を超えたら相談)
「条件 → 判断 → アクション」をフローチャート

6. 例外対応(“あるある”を先に書く)

  • 例外①:〇〇が起きたら
    • 原因候補
    • 切り分け手順
    • 最終手段
  • 例外②:

7. よくある質問(引継ぎで必ず出る)

  • Q. どれを優先?
  • Q. 失敗したらどう戻す?
  • Q. 誰に確認すべき?

8. KPI / 期待値(数字がないと改善できない)

  • 見る指標
  • 目標値(暫定でOK)
  • 週次の確認日
  • レポートの置き場所

9. 更新ルール(再属人化を防ぐ仕組み)

  • 更新タイミング:
    • 手順が変わった
    • 例外が発生した
    • ツールの仕様が変わった
  • 更新担当:
  • 更新履歴(変更ログ):
    • YYYY/MM/DD:何を変えた/理由

失敗しない運用:引継ぎテンプレは「完成」じゃなく「育てる」

引継ぎテンプレが形だけになりやすい理由は、更新が止まるからです。

更新を止めないコツは3つだけ。

  1. 例外が起きたら追記(その日が一番鮮度が高い)
  2. 手順は短く、リンクで詳細(読む負担を下げる)
  3. 変更ログを残す(なぜ変えたかが資産)

マニュアル化と業務設計をセットでやると、引継ぎはさらに強くなる

引継ぎテンプレは“点”の対策になりがちです。
属人化を根から減らすなら、業務設計(役割・フロー・KPI・チェック体制)まで“線”で作るのが早いです。


よくある落とし穴

  • 「手順書だけ」作って判断基準がない
  • パスワードを本文に直書きして事故る(管理場所だけ書く)
  • “読む前提”の長文で、結局聞かれる
  • 更新担当が決まっておらず、半年後に陳腐化

まとめ

ポイント
  • 属人化の原因は「判断・例外・置き場所・権限」にある
  • 引継ぎテンプレは「1枚サマリー→詳細リンク」が最強
  • 更新ルール(変更ログ)がないと必ず再属人化する

FAQ

Q1. 引継ぎテンプレとマニュアルの違いは何ですか?

A. マニュアルは「作業手順」が中心、引継ぎテンプレは「目的・優先順位・判断基準・例外・置き場所・権限」まで含めて“止まらず回すための全体設計”をまとめるものです。

Q2. 引継ぎテンプレは何ページくらいが適切ですか?

A. 目安は「サマリー1枚+詳細はリンク」です。最初から長文にすると読まれず更新も止まりやすいので、まず全体像→必要箇所だけ深掘りが最短です。

Q3. 属人化を防ぐために絶対に入れるべき項目は?

A. 最低限この5つです:
1. 目的・成果物・品質基準
2. 優先順位(忙しい時の守る順)
3. 置き場所(フォルダ/リンク集)
4. 権限・申請先(止まる原因No.1)
5. 判断基準・例外対応(属人化の核心)

Q4. “判断基準”はどう書けばいいですか?

A. 「条件 → 指標 → 行動」の形にするとブレません。
例:「CPAが目標の1.2倍を超えたら入札を下げる/原因が不明なら担当に相談」など、数字やトリガーを入れるのがコツです。

Q5. 例外対応はどこまで書くべきですか?

A. まずは“よくある3つ”だけでOKです。発生するたびに追記する運用にすると、現実に強いテンプレになります(最初から網羅しようとすると挫折しがち)。

Q6. パスワードや機密情報はテンプレに書いていいですか?

A. 書かない方が安全です。テンプレには「保管場所(例:パスワード管理ツール名)」と「権限の申請先」だけ書き、本文に直書きは避けてください。

Q7. 引継ぎテンプレが“作って終わり”にならないコツは?

A. 更新ルールを決めることです。
「手順変更/例外発生/ツール仕様変更」のタイミングで更新し、変更ログ(いつ・何を・なぜ)を残すと止まりにくいです。

Q8. テンプレの更新担当は誰にすべきですか?

A. 基本は“その業務のオーナー(責任者)”です。担当者が変わっても更新が継続されるように、役職(例:マーケ責任者)で決めるのがおすすめです。

Q9. 引継ぎでよく起きる失敗パターンは?

A. 多いのはこの4つです
・手順だけで「判断基準」がない
・置き場所が散らばって迷子になる
・権限がなくて初日から止まる
・長文すぎて読まれず更新されない

Q10. 引継ぎテンプレはどのツールで作るのが良いですか?

A. 共有・検索・更新がしやすいものが正解です。Notion / Googleドキュメント / Confluenceなどで「リンクで束ねる」構成にすると運用がラクです。

代表プロフィール
MASUYAMA TOMIKI
MASUYAMA TOMIKI
WEBマーケティング内製化支援スペシャリスト / ハイブリッド・マーケター
クリエイティブ経験と、コンサルティング現場でのデータ分析経験をあわせ持つ、 WEBマーケティング内製化支援スペシャリストです。 「データは読めるが、コンテンツが作れない」「作れるが、数字に弱い」—— そんな現場のギャップを埋めるために、戦略・技術・構築の3軸から企業のマーケティングを支援しています。 サイトという「箱」をつくり、そこで活躍する「人」を育てる。 契約が終わったあとも、クライアントが自分たちの力で成果を出し続けられる状態をゴールとしています。
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